定期的な部下と1対1のミーティングの効用

部下との定期的な1対1のミーティングのススメ

誰しも役職が上がり自分の下に部下が何人かつくと、彼らのモチベーションをいかに上げるのか日々悩むことになるのではないでしょうか。 自分のチームのやる気をいかに引き出すか常々模索しているのではないでしょうか。

管理職になったばかりの人でも、長年の経験がある人でも、1対1のミーティングは、自分と部下の成功をサポートする素晴らしい方法です。このようなミーティングはフォーマルなものでなくインフォーマルなもので構いません。そうすればオフィスでも会議室でもあるいは歩きながらでもカフェテリアでもあるいはパソコンつか バーチャルでも行うことができます。 

一対一の話し合い

一対一の話し合い

なぜ1対1のミーティングは重要なのでしょうか? 簡単に言えばその部下のモチベーションを上げることができるからです。

1対1のミーティングで大切なのは定期的に行うこと

このミーティングで最も重要なことは、定期的に行うことです。そうすることで上司としてのあなたが部下の目標成功そしてキャリアに対して真剣であることを示すことができます。

アメリカの大手 IT企業でこうしたミーティングを定期的に開いたことで以下のような成果が上がりました。

  • 仕事への集中度が3倍になった
  • 生産性が22%向上した
  • 協調性が高まり、お互いにサポートし合い、障害を克服しやすくなった
  • ミーティングをしなかった社員が仕事を辞める確率は4倍だった

新入社員の面接、採用、教育にかかる時間を考えると、今いる社員を知り、育てることに費やしたほうが効率的であるとも言えます。

意欲の低い社員を意欲の高い社員に変えるためにもこの1対1の定期的なミーティングが非常に効果的なのです。

上司としてのあなたは自分の仕事以外に部下を管理するという仕事が加わり、ますます時間が足りなくなることがあります。1年を通して毎週チームのメンバーと会うという習慣を維持することは、とても大変なことです。

しかし、部下の目標を達成するには、また自分のチームや自部門の事業計画を達成するにも、このミーティングはとても重要です。

1週間あるいは隔週に1回30分など定期的なミーティングをあらかじめ決めましょう。 散発的に行うのはよくありません。 出来れば自分の部下に定期的なミーティングのスケジュールをお願いしましょう。 ミーティングは会議室を取って行うフォーマルな形でも構わないですし、ちょっとリラックスできるような空間でコーヒーを飲みながら話をしても構いません。会社のカフェテリアがあればそこでジュースを飲みながらソファーで話すそうしたことでも構いません。

部下にミーティングをリードさせる

部下の積極性を引き出すためにも、部下に事前にミーティングの議題を考えさせ事前に提出してもらうようにしましょう。 そうすることで部下の考えを事前に把握でき、部下にとってもコミュニケーション能力を磨き計画性を培うきっかけにもなります。もし部下が慣れてない場合は上司としてのあなたが更に上の上司に対してミーティングを行う際にどのような手順で行ったかサンプルを共有しましょう。

1対1のミーティングを行うときの重要な要素

アメリカの IT企業で行われている1対1のミーティングで重要な要素として以下のようなものが挙げられています。

絆やつながり

簡単に言えば日常会話です。英語ではコネクションと呼ばれています。日本語に解釈すれば絆やつながりと言ったことになるでしょう。 初対面の人と関係を築くときには特にそうですが、毎日顔を合わせている仲間でもこうしたつながりの再確認は重要です。 「調子はどうですか?」「今日はうまくいっていますか?」「週末はどうでしたか?」 などの有り体の質問でも構いません。信頼関係を気付くにはこうした挨拶のような基本的なコミュニケーションが必須です。 

また身振り手振りも絆やつながりを確認する重要な手段です。「相手の顔を見て目を合わせる」「バーチャルミーティングの場合はカメラをオンにする」こうした何気ないことも重要です。

目標や方針を確認する

目標を確認する

目標を確認する

会社は趣味の集まりではありません。四半期ごとに事業計画があり達成すべき目標があります。 四半期ごとの短期の目標もあれば長期の目標もあります。またそもそも何のために働いているのか。何のために会社が存在するのか。必要に応じて会社の理念を共有することも大切です。英語ではアライメントと表現します。 チームが同じ考えを持ち、正しい目標を追求すること以上に重要なことはありません。優れた一対一のミーティングは、社員に方向性を示し、プロジェクトや優先事項、さらにはキャリアゴールを明確にします。以下のような質問をしてみましょう。

  • プロジェクトの進捗はどうですか?
  • 先週は何をしましたか?
  • 優先事項をうまく管理できていますか? 何か問題はありますか?
  • 何か私にサポートできることはありますか?

このサポートに関してはむしろ積極的に質問しましょう。 部下に寄り添う姿勢を示すことが極めて重要です。 

インスピレーションを与える

直属の部下がストレスで叱咤激励を必要としているときに、あなたが共感していることを伝える機会でもあります。上司としてのあなたが過去、困難な状況をどのように切り抜けたか、その過程で何を学んだかなど、自分のキャリアの話をすることで、直属の部下に刺激を与えましょう。これはコーチングに近い活動でもあります。

こうしたやる気を与えるには例えば権限を委譲するという方法もあります。 大きなプロジェクトを任せる、 部下の要望を聞きそれを実現させるなど、上司であるあなたが出来る限りインスピレーションを与えることができるのであれば、 思い切って部下に任せてしまうということも一考です。

衆知を集める、フィードバックをする

英語では単にフィードバックですが、ここではあえて衆知を集めるという表現も加えました。日本語でもフィードバックというのはよく使われますが、 単純に上司が部下に対してアドバイスをするというものではありません。部下も一緒に考える必要があります。部下に質問して部下の言葉に傾聴しましょう。『あそこで何が起こったと思いますか』『あれはあなたにとってどうでしたか』 こうして一緒に過去にあった問題に対して考えるのです。 上司のあなたの答えが最善ではないかもしれません。 まさに部下に対しても衆知を集めるのです。 そして衆知を集めたフィードバックをするのです。こうした肯定的で建設的なフィードバックは自分と部下がお互いに学んで成長する上で非常に有効な方法です。

フィードバックに関しては改めてアメリカの例を紹介します。

簡単な議事録を取って共有する

このような1対1のインフォーマルな話し合いであっても、きちんと重要な要点や、成果に関してミーティング中にメモをしてメールなどで後で共有しましょう。記録を残すことで約束事や話し合った結論などを忘れないようにしておくことが大事です。後日部下に対して進捗状況などを追求することもできます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です