④タイ人と仲良くなるには呼び方を変える?

「ぼくはノムです」「私はシェリーです」 「クンと呼んでください」など、タイ人はとても簡単な名前で自分を呼んでもらうように相手に伝えます。 これは日本でいう「名前」ではなくて「ニックネーム」に当たります。タイ語で「チュー・レン (遊びの名前)」といい子供から大人までチュー・レンでお互いを呼び合うことは当然のこととなっています。

タイ人のいうニックネームは、日本のように親しみを込めてつけられたということとは全く意味が違います。タイでは、赤ちゃんが生まれたときには、赤ちゃんに本当の名前もつけるのですが、同時にチューレンもつけます。それは、精霊信仰の強いタイならではの考えに基づきますが、とくに生後30日以内に本名を呼ぶと悪い精霊がその子供に関心を持ち、その子供に不幸が訪れると考えられているからです。その悪い精霊の注意を引き付けないためにチュー・レンで呼ぶのです。では、本名は何のためにつけるのかというと、これは法的、公的に用いられます。

タイ人はみなニックネームで呼び合う
タイ人はみなニックネームで呼び合う

本名をつける場合、僧侶や年長者にふさわしい名前を選んでもらい、2音節以上の名前をつけます。 しかし、チュー・レンは呼びやすいように1音節でつける場合が多く、子供の特徴や成長を願って考えたようなつけ方もあれば、安直なつけ方もあり、実にさまざまです。

例えば、父親がエビ好きだから「クン (エビの意)ちゃん」。 生まれた年に漫画がはやっているから「カートゥーンちゃん」などです。 タイ人はお互いをニックネームで呼び合うため、相手の本名を知らないことも多く、一生知らないで付き合うこともあるようです。

また、タイでは人を呼ぶときに 「ピー」 「ノーン」という呼び方を使います。「ピー」は自分より年上の人を呼ぶ場合に、「ノーン」は年下の人に使います。 これも社会的に使われており、親族関係はもちろんのこと、会社内でも年上の人を呼ぶ場合は「ピー・クン (クン兄さん、 クン姉さん)」と呼びます(ノーンは余り使われません)。 レストランなど、人を呼ぶときにも名前が分からない場合は「ビー」 「ノーン」だけでも十分通じます。ちなみに、公の場ではニックネームを使わず、姓ではなく名前で呼ばれるのが普通です。

ということで答えは「ニックネーム」です。

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