外国人が書いた日本語のビジネスメールを瞬時に修正する方法

日本語のビジネスメールを修正
日本語のビジネスメールを修正

生成的人工知能または生成AIまた、英語の発音を真似てジェネレーティブAIなるものが世間を賑わせています。ChatGPTを昨年の暮れに使ったときは、日本語の文章がおかしく、「まだ日本語は不完全だなぁ」と思っていたのも束の間、1か月後に再度試したら、はるかに自然な日本語の文章になっていました。改善のスピードが速いことに驚きましたが、最近のBARDの進化にも驚いています。BARDはグーグルがChatGPTに触発されて慌ててローンチしたこともあると思います。いまでも「試験運用中」との断りが明示されていますが、BARDはChatGPTよりも膨大な量のトレーニングデータを備えているためか、外国人が書いた日本語のビジネスメールを修正する際に、より優れた性能を発揮します。

先日、「外国人採用のポイント」と題した講演会に参加したときに、講演者が下記のような日本語のビジネスメールを外国人従業員が書いたことを話されていました。


~様

お世話になっております。
株式会社Aです。
大変申し訳ございません撮影日に関して
撮影会社は6月11日に都合が悪くて6月4日に変更する可能性がありますか?
もし難しいなら、他の希望日もいくつご提示ください。
以上 よろしくお願いします。


このメールを受け取った人が日本人だった場合、日本語の不自然さにすぐに気が付くでしょう。そしてもし日本人がこのメールを書いたことを知ったら、その会社に不信感を持つかも知れません。外国人が書いたことがわかれば大目に見てくれるでしょう。講演者の先生は、日本語ができる外国人従業員を雇用しても、きちんとしたビジネスメールを書かせるのを期待するのは難しいという趣旨で話されていました。

私はこれを聞いたとき、生成AIを使うと日本語の文章をきちんと直してくれるのではないかと思いました。早速、事務所に戻ってChatGPTとBARDに文章を直してもらいました。

上記のメール文章を入力した上で、「Please correct this Japanese business email.」と命令した結果。

ChatGPTの結果:

お世話になっております。 株式会社Aです。 大変申し訳ございませんが、撮影日に関して、6月11日に都合が悪くて6月4日に変更する可能性がありますか? もし難しいなら、他の希望日もいくつかご提示ください。 以上、よろしくお願い申し上げます。

となり、不十分な修正です。ところが、これをBARDに修正させると、

BARDの結果:

株式会社Aです。

いつもお世話になっております。

撮影日に関して、大変申し訳ございません。

撮影会社からのご連絡で、6月11日が都合が悪いとのことでした。

つきましては、6月4日に変更させていただきたいのですが、いかがでしょうか。

もし難しいようでしたら、他の希望日もいくつかご提示いただけますでしょうか。

ご多忙のところ恐れ入りますが、ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。

株式会社A

〇〇

という修正結果を出してきました。最後に署名らしきものを入れたり、原文にはない文章を追加したり、かゆいところに手が届く回答になっています。きちんと内容だけでなく、メールを意図を理解して、文章を修正しています。唯一「撮影日に関して、大変申し訳ございません。」というところに若干の違和感があります。「ご相談があります。」ぐらいのほうが良いかも知れません。いずれにしても、ほぼ完ぺきに修正しているところに感心しました。

口頭であれば、気にならない日本語でも、文章にすると気になる場合があります。そうしたときでも、BARDを使えば一発で修正してくれます。もちろん確認は必要ですが、うまく使いこなせば、外国人従業員の生産性アップに十分役立ちそうです。

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