ジョーダン・ベルフォートの営業術:セールスの神様の教え(2)
CONTENTS
自分のビジョンとそれ相応の自分なりの基準がなければいけない
④ 自分の基準
最後の4つ目は、スタンダードつまり自分の中の基準です。何に対しても人には人それぞれの基準があると思います。お金だけではありませんが、例えやすいのでお金を例にしましょう。 あなたは年収いくら以上あれば満足ですか? 私は年収1000万ドル以上稼いでないと良い感じはしません。年収10万ドルでリッチな暮らしができるでしょうか。それちょっと難しいでしょう。年収50万ドルだったらどうでしょうか。リッチな暮らしができるかもしれません。 ただ、ここで重要なのはそのあなたの基準というのが間違いでも正しいわけでもないのです。つまりビジョンとあなたの基準が一致しているかどうかというのが問題なのです。
私は一週間でクビにした人が何人かいます。彼らはシャンパンのようなビジョンを持っていながら基準はビールだったのです。つまり崇高なビジョンを掲げるには自分もそれにあった基準を持っていないといけないということです。 簡単に言うと家にある温度計を見てください。ある温度になったらちょうど良いと感じるでしょう。低すぎるともっと熱く頑張ります。高すぎるともうこれぐらいでいいと諦めます。あなたの基準はどこにありますか。この程度でいいという基準であればビジョンもそれに合わせたものになってしまうでしょう。
もう一度この点について後で触れますが、あなたが不明確なビジョンと高い基準を持っている場合、 きっと空虚な気持ちになるでしょう。あなたはお金を稼ぐために懸命に働いていますが、なんとなく全体に充実感がありません。まるで目的地も定めずに車が走りシリンダーが上下せわしなく動いてるような感じです。ただそれだけ。
「理性で動く」タイプと「結果志向」で動くタイプ
人間では二つのタイプがあります。一つは理性で動くタイプです。彼らは目的に対して障害になるものを並べた出て不可能だ不可能だと言い立てます。ギャーギャーと不平不満を述べるだけで何も実行しようとしないのです。まるで池辺は歩いているガチョウのようです。もう一つのタイプは結果志向の人です。とにかく結果を出す、そこに集中する人です。彼らはガチョウではなくワシのように空高く飛びます。 そこで上から道を見つけるのです。なんとか結果を出す道標を見つけ出すのです。ガチョウはずっと地面でブーブー不平不満を並べ、地面をゆっくり歩きまわるだけです。 彼は彼なりの理屈があり、できない理由たくさん持っているのです。それは逆に言えば現実を見ていないということです。もし現実を見ればそんな簡単に努力しないで結果を生み出すことなどできないからです。それが分かってるからこそ正直に現実を見れないのです。
高いビジョンを達成し、一流の人生を送るためには、自分自身を教育する必要があります。自分自身を成長させる必要があります。本当に一生懸命働く必要があります。 近道はありません。自力で頑張らなければいけません。 失敗しても、もう一度繰り返し、失敗してもまたチャレンジする。何度もチャレンジするうちに必ずドアが開かれます。人生というのはそういうものです。
あなたはガチョウですかそれともワシですか?
ここにいる皆さんはほとんどワシだと思いますが、何人かはその翼が切られているようです。 後は生まれつき崇高な目標を持って生まれてきていたにも関わらず、いつのまにか不平不満を述べるガチョウになってしまった。 世界はとてもタフなものだし、ときには残酷でフェアじゃないこともある。こんなどす黒い世界で頑張っても仕方じゃないじゃないか。。。そんなふうに思い始めて自分の基準を下げ始めたり、ビジョンをを忘れてしまったりすることもある。 もともとあなたはとても大胆で明るくてはっきりしていたのに。。。
私が今日ここで講演するのはあなたの翼を取り戻すためです。
ここで内面の反対側つまり外側にあるものを見てみましょう。
外側にあるルールや規則
まず外側には、ビジネスを行う場合は、そのビジネスのルールというものがあります。 そのルールに従って行動しなければいけません。それは業界によっても違えば国によっても違います。
私は母親から2歳の時に高い椅子に座らされてアップルソーダを飲んでいました。彼女は私にお金持ちになる唯一の方法はお医者さんになることだと言いました。 私は6年間医学部に通って2年間研修医として働く合計8年なんていう長い時間をとてもイメージできませんでした。そこで歯科医になることにしました。歯科医であれば短かったからです。短期大学で良い成績を収めたので運よく歯科医の専門学校に行くことができました。しかし、初日のオリエンテーションの時に校長先生が話しました。 「皆さんよう、ようこそいらっしゃいました!歯科医はとても良い職業ですが、黄金時代はすでに終わりました」、 というような否定的なことを話されたのです。 また、大金を稼ぎできたのであれば間違った場所にいるとまで言われました。私は驚いてその日に退学しました(笑)。 本当です。ですが、退学したことは母親には内緒にしました。
魚介類や肉の訪問販売を通して得た衝撃的な体験
そこで、新聞広告で見た訪問販売の仕事をすることにしました。冷凍の魚介類や肉類を直接家庭に販売したりスーパーの前の軒先で販売許可を得て立ち売りするような商売でした。私はエディーというトップセールスマンと一緒に直接家庭を訪問することになりました。彼は自分のやり方を見てほしいということで見本を見せようとしたのですが、午前中35件回っても一個も販売できませんでした。彼が言うにはとにかく胸を張ってポジティブで笑顔で玄関のドアをノックし、たとえ断られても、「ごきげんよう!」と言ってその場を去るんだよと言いました。「何でごきげんようというのか?」と聞いたら、そうすることで気分が落ち込まなくて済むからだというのです。
しかし、35件も断られてポジティブな気持ちでいられるわけがありません。12時半を過ぎた頃に次の家の玄関を叩いた時には彼は意気消沈していました。次の家の戸口に出てきた女性に「魚介類の特売セールをしているんですが。。。いりませんよね?」とまるで毒でも入っている食品を売るような暗い態度で話かけていました。私はその場面のことが衝撃的でいまでもはっきり覚えています。絶対に自分はそんな気分に陥るようなことにはなりたくないと。 その日の売り上げは火を見るより明らかです。一箱も売れませんでした。トップセールスマンであると言われたエディーは、「今日は最悪の日だったけど、気にしなくてもいいよ」と言っていました。つまりこういう気持ちになってしまったら絶対に成功しないのです。私はこの日のことを一生忘れる事はありません。
業界記録を打ち立てる
翌日、私は一人で訪問販売をすることになりました。ピックアップトラックに35箱もの魚介類を積んで。私は比較的富裕層が住むエリアに行き一軒目のドアを叩きました。品のいい感じの女性が出てきました。まず自分の自己紹介をし、それから「ちょっと素晴らしい魚介類が余ってしまったので、お一ついかがですか?」というような形で明るく語りかけました。「どんなものがあるの?」と言うので、「とにかくトラックに来てみて下さい」と誘いました。なんと私はその1軒目で13箱もの商品を売ることができたのです。その女性はほとんどピックアップトラックそのものを買うぐらいまで私の話に乗ってきたのです。私はその日、空のトラックで営業所に戻りました。
営業所にいる皆は驚きました。「どうやってそんなに売ったんだい?親戚か友人の家庭にでも売ってきたのか?」「いや知らない人です」 「いやそんなことはない自分の家族に売ったんだろう?」「こんな質の悪い商品を自分の知り合いになんか売らないよ(笑)!」 みたいな問答がありました。
結局初めの一週間で275箱もの魚介類や肉類を売りました。 その業界の最高記録を打ち立てたのです。 私は本当にセールスがうまかったのです。 私はそのうちその営業所でセールスのコーチングをするようになったのです。そうすると営業所の成績自体も上がります。その後、私は自分の会社を作りました。初めは1台のトラックで商品を販売していたのですがそれが2台となり3台となって増え、最終的には26台まで増えました。22歳の時です。 しかし私は経営について何もわかっていませんでした。大きな借金もしてしまったし、雇う人も十分な採用基準を設けず適当でした。営業マンが帰ってこないと大抵、橋の下でドラッグをやってるというようなのが常態化していました。
話を戻すと、ビジネスや経営にはルールというものがあり最低限そうしたものを守らなければいけないということです。 26台ものトラックを走らせていましたが全部借金です。結局バーベキューシーズンが終わると商品が売れなくなり借金だけが残ったのです。急速に拡大したツケが回ってきたということです。 私は自己破産をしました。 愛車のポルシェも持ってかれました。
みんなが一度は思ったことがあること
そんな惨めな人生の一場面に遭遇した時に、近所の同級生が株のブローカーとして年間100万ドルもの利益を上げているという噂を聞きました。彼は幼少のころは目立たない人で家庭環境も悪く容姿もぱっとしない感じでした。それなのに100万ドルもの年収がある。私はびっくりしました。 ある時、私が公園にいるいると彼がフェラーリに乗ってきました。隣には美しいブロンドの女性が座っています。服装もバシッと決めています。私は思わず「マイク!あなたはどうやって今の状態を築いたの?」私は驚いて聞きました。「株のブローカーだよ。歩合制だから成績がよければ年収1億稼ぐことができる」。私はそこでピンときました。みんなも一度は感じたことがあると思います。
「こいつができるんだったら、俺に出来ないはずがない!」
私はウォール街に行きました。そこで職を得るためです。しかし歯学部中退、自己破産、とても履歴書は見栄えがしません。 そこで私は面接で実際に株を売るセールストークを行ったのです。 面接官は言いました、「私には何の光も見えなが、君には二つのうちどちらかのことが起こる。一つはウォール街の歴史上最も有名なブローカーになるか、もう一つは刑務所行きになるかどちらかだ」。彼は私を雇ってくれました。
しかし1987年10月19日にブラックマンデーと共にその会社は112年の歴史に幕を閉じました。 私は信じられませんでした。ですが同時に職を失ったのです。
セールスのストレートラインとは?一直線セールスの手法とは?
その後は映画に出てくる通り小さな証券会社に転職したのです。そこで直線の手法を使って営業活動をしたのです。 しかしその手法を意識していたわけではありません。自分の会社を作った後で、振り返ってみて直線の手法を思いついただけです。 今までの技術や経験を帰納法的に公式にしてみたということです。
この成功体験をいろんな人に教えてきました。しかし貪欲にそれを悪用してしまう人がいますが、本当の成功は倫理的に正しいことでなければいけません。自分が誠実でなければいけません。そうでなければ 本当の成功とは呼べないからです。
ではその直線手法とは何でしょうか?ストレートラインとは何でしょうか?
その前に私は刑務所に何年間かいましたが出所した後、何をしたと思いますか? お金も財産も家も全て失った状態で。私は住宅ローンのブローカーをしたのです。そんな職業聞いたことありませんよね。でも私は1日で1000万円もの住宅ローンのブローカーとして売上を上げてたのです。 訪問販売で家のドアをノックして「こんにちは!住宅ローンで今月々いくらお支払いしていますか?」 私は本当に訪問販売が好きです(笑)。
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ジョーダン・ベルフォート講演会(2024年4月予定)
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