ストーリーテリングの力(終):プレゼンテーションにおいて

最後にプレゼンテーションに関するストーリーテリングの活用について話をします。ビジネスでのストーリーテリングといえばプレゼンテーションを真っ先に思い浮かべる人が多いと思います。実際ストーリーテリングが最も効果を発揮するのがプレゼンテーションをする時です。

素晴らしいショーを見せるようにする

プレゼンテーションの目的はさまざまです。お客さんに見せるとき、社内で見せる時、 あるいは不特定多数の聴衆に向かって話をする時。。。 いずれにしても最高のプレゼンテーションは素晴らしい映画や演劇を見ているかのような感動をを聴衆に与えます。

4つのことを意識する

聞いてる人があなたの話(プレゼン)に共感し繋がりを感じられるようにしなければいけません。 そのためには次の4つの点について意識してください。

  1. 聞いてる人はどういう人か
  2. どういう情報を伝える必要があるか
  3. 聞いてる人の知識レベルやスキルはどうか
  4. 聞いてる人が最も関心があることあるいは一番大切なことは何か

まず当然のことですが、プレゼンテーションをする前にどのような人が聞くのかを 把握する必要があります。 その上で自分としてどのようなことを伝える必要があるのかを考えます。 自分が伝えたいことを効果的に伝えるには、 聞いている人のスキルレベルを確認する必要があります。 その上で聞いてる人がどんなことに関心があるのかできれば事前に調べましょう。

視覚的に読みやすいように

映画や演劇を見ている時に、見やすく分かりやすいということがとても重要ですね。プレゼンテーションでも当然当てはまります。きちんと内容を整理しわかりやすく資料にまとめます。ほとんど PowerPoint を使う人が多いでしょう。 ひとつのページにあまり情報を盛り込みすぎないようにします。文字が多いと聴衆はあなたの話を聞かずに画面を追い続けることになってしまいます。 また文字も24ポイント以上にして見やすくしましょう。

その他の注意点について

当然ですが、事前に周到な準備が必要です。 プレゼンをする会場にはなるべく余裕を持って着くようにしましょう。自分の姿勢をチェックして下さい。 自分のプレゼンテーションの話を録画して話し方に癖がないか確認します。 重要なメッセージに関しては強調して抑揚をつけましょう。 また聞いてる人と目を合わせることがとても重要です。 ずっと見続ける必要はありませんが要所要所で聴衆に目を向けましょう。 

例:社内でのプレゼンテーションについて

プレゼンの注意点

プレゼンの注意点

ここで同じチームや同じ部内でのプレゼンテーションを例にとります。 その部門には6人の従業員がいたとします。先輩もいれば後輩もいる、経験のレベルも違う新入社員もいるとします。 

皆共通して言えることは各部員がどの程度部門の売上に貢献したかということです。 社員はどのようなサクセスストーリーがあり、 自分が学べるところがないか関心を抱いています。 

プレゼンテーションをする予定のあなたはこれまでの1年間の業績に関してスライドショーにすることを思いつきました。 各部員の業績をグラフで表示すれば分かりやすくなります。 ただしこれはよくあるプレゼント方法です。何か変わったやり方がないかあなたは考えあぐねています。

そこであなたは今までの1年間で最も良かった出来事と最悪の出来事のストーリーに注目します。 部員全員が一致団結したイベントや機会はどんな時であったか?それぞれの部員にとって転機となった時はあったか?部員として最も強かった時はいつか?逆に最も弱かった時はいつか? 部員それぞれが成長を実感していることを確認するにはどうすれば良いか?

こういったことの答えをストーリーにしてつなげばより感動的な物語になるのではないかと思いつきました。

プレゼンテーションの構成を考える

次にプレゼンテーションの構成を考えます。 今ではパワーポイントを使って発表することも多いでしょう。さらにはオンラインでプレゼンすることも多くなってきています。 オンラインでもオフラインでも基本的には変わりません。いかに感動的なストーリーを順序立ててわかりやすく説明するかにかかっています。

プレゼンテーションする前に、場を和ませるちょっとした小話をしましょう。 天気の話題でも構いません。 その上で次の順序で話をしましょう。

・導入→中身(1、2、3・・・)→結論

導入

まずは挨拶をします。 もし新しくメンバーが加わったのであればその人の紹介をします。 部員の中で何かニュースがあった場合はちょっと触れます。 その上でプレゼンテーションの目的を述べます。

中身

実際のプレゼンテーションの中身ですが、 ひとつしかない場合あれば二つしかない場合それ以上の場合、順を追って話をしましょう。 

①これまでの業績を振り返る

これまで部員が達成した成果について視覚的に分かりやすく説明します。その上で最大の功績について触れます。また最大の問題点についても触れます。各部員がどのような役割をどのようにこなしたのか話をします。

②学んだことについて話をする

成果を上げる上でどのような障害があったのか、 それはどのように克服したのかを話します。 克服できなかったのであればその方法について検討します。 あなたはどのようにこうした問題をあるいは障害を乗り越えてきたのか紹介できれば話をします。 

③今後取り組むことについて話をする

新しいプロジェクトがあればそれを紹介します。それが部門の発展にどう役立つかも話をします。部員の貢献により会社のビジョンを達成することになることを話します。

④結論と質疑応答について

三つの点に話を絞ってプレゼンテーションをした場合は最後にその三つのまとめをしましょう。 その上で質疑応答をします。 三つの点それぞれについて話をする時にエピソードを織り交ぜるようにしましょう。聞いてる人が断然分かりやすくなります。 

最後に部員それぞれに期待感を伝え連帯感を醸成できたらプレゼンを終了します。

プレゼンテーションはきちんとした構成を考えた上で準備をしできるだけエピソードを盛り込みストーリーテリングの力を発揮出来るようにしましょう。

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