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職場で役立つベトナム雑学① 『ベトナムには体重屋という商売がある』

ベトナムの公園や人通りの多い所には必ずと言っていいほど体重計を置いている人がいます。この商売はただ体重を量って日本円にして20円から50円ほどのお金をもらうだけです。お客もそれほど多くはなく儲かっている印象はないのですが、かつては街のいたるところで見かけました。『青いパパイヤの香り』が代表作のチャン・アン・フン監督の『シクロ』という映画で物語の始めのほうに、 息子が年老いた父親に体重計を渡し、「これを公園に置いて体重を測ったら商売になるよ。年寄りでもできるよ」というシーンがあります。 もちろんこうした商売でいまでも生計を立てられるかどうかは怪しいのですが。。。

こうした商売が出始めた当初は、日本の家庭にあるようなヘルスメーターを使っていたのですが、 その後、体重計に卒塔婆にような長い棒状のものをつけて身長も測ることができるようになりました。 またデジタルで表示される体重計を使っている人も見かけるようになりました。そして、こうした機器にキャスターをつければ繁華街のあちこち移動してお客さんを捕まえられるようになります。

それほど儲からないとはいえこうした商売が成立するのは、家庭に体重計がないという事情があります。最近ではタニタの体重計が普及してきましたが、 庶民には高嶺の花です。体重屋の利用者を観察してみると小さな子供を連れた親が自分の子供を体重計に乗せてどれだけ成長したかは確認している場合がほとんどでした。 さらに大人の利用者の場合でも肥満を気にしている人は多くないので人前で体重計に乗っても恥ずかしいと思う人が少ないようです。 

以前は子供の栄養失調が問題になっていたベトナムでは「太っている」ということは栄養状態が良いこと、つまり豊かな経済状態を表し「あなたは太ってますね」という言い方は決してバカにした言葉ではなくたぶんに羨望の意味合いが含まれていた言葉でした。

日本でよく紹介されるようにベトナム料理はヘルシーでそれほどカロリーが高くありません。ここ数年は急速に発展した経済の影響から、コカコーラなど西洋諸国の高カロリーな飲み物や食べ物が普及し、ベトナムでも肥満を気にする人や肥満の子どもが増えてきています。そうしたことから各家庭に体重計が普及するものも時間の問題で、この商売も都会ではもうほとんど見かけなくなってきています。

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