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外国人社員のための “報連相”(1)報告、連絡、相談において重要なのは目的意識

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外国人社員のための "報連相"(1)

報連相は、”報告”、”連絡”、”相談”の頭文字です。日本の会社では職場での効果的なコミュニケーションのために報連相が実践されています。基本的には部下が上司に対して行うコミュニケーションです。仕事で失敗する原因の80%は、「他人との意思疎通がうまくいかなかったこと」とのいわれます。特に、外国人社員には言葉や文化の違いがあるので、報連相を通じた意思疎通が極めて重要です。

「伝える情報の内容が不十分」「情報の伝え方が不適切」「伝えるタイミングが遅すぎる・早すぎる」といったことが原因で、「作業や業務の進行の遅れ」「ミスやトラブルの増加」といったことがおき、そうした積み重ねが業績不振のみならず、会社の信用を落とすことにもつながりかねません。さらには、外国人社員にとっても、「仕事がつまらない」「上司と部下の関係性の悪化」といったことから離職にもつながっていきます。

報連相はオープンでフラットなティール組織には向かないという声や古臭いという評価もありますが、意思疎通の重要性という意味では今でも大切な要素を含んでいます。

報告:担当業務の詳細な進捗状況及び結果を関係者に報告すること。
連絡:あなたが担当している仕事について、部署を越えた関係者に連絡すること。
相談:何か疑問があったり、アイデアが浮かんだりしたら、上司に相談すること。

※報告は「過去のこと」を、連絡は「現在進行形のこと」を、相談は「未来へ向かってのアクションのこと」という時間軸:〝過去(報告)→現在(連絡)→未来(相談)”の流れがあることを説明すると外国人社員にも覚えやすいようです。

(1)報告、連絡、相談において重要なのは目的意識

Q:上司が外出中に、上司に誕生日の花束が届きました。その日の夕方、上司が帰社し花束を見て、「これはいつ来て、誰が送ったのですか?」と尋ねました。外国人社員Aさんは花束が届いたとき近くにいなかったので、「さあ、わかりません。」と答えました。上司は、どのようにAさんに指示すべきでしょうか。

A:常に目的を意識する。

上司がA社員に期待しているのは、A社員が贈られた花束についての情報を持っているかどうかです。日頃から目的意識を持って仕事をすると、上司の言葉から「目的」を読み取ることができます。上司の希望する情報がない場合は、不在だったという言い訳をするのではなく、花束を受け取った人に聞いてみましょう。上司が欲しい情報を素早く調べて提供できることは報連相の基本です。事前に調べておくのがベストですが、最低でも知らないと言うのではなく「調べてみます」と応えましょう。

<質問への回答と期待への対応>
「受け答え」と「期待に応える」の両方ができる人になりましょう。日常的に目標を意識して仕事をすれば、期待に応えることができます。例えば、お店にいるお客様から「これはありますか?」と聞かれた場合、店員は「ありません」とだけ答えるのはあまりにも不躾です。目的を意識して期待に応える店員であれば、「何に使いますか?もしそうなら、これで代用できるかもしれません」「代わりにこちらはいかがですか。これは最新の機能を備えていて、最近よく売れています」「申し訳ございません、当店では取り扱っておりませんが、あちらのショップで見つかるかもしれません」などと答えるでしょう。

<ケーススタディー>
「D社のお客様がお見えになりました」 休日の病院での昼食時に、院長の来客があり、受付のBさんが応対しました。お客はD社の医薬品販売員でBさんは顔だけしか知りません。販売員は、「院長にご相談したいことがありまして、お約束はしていないのですが、お会いできますか?」と尋ねました。そこで、Bさんは上司の院長に聞きに行きました。Bさん:「D社の人が面会に来ました」院長:「D社の誰ですか。」Bさん:「たまに来る眼鏡をかけた人です」院長:「どの眼鏡を掛けた人?どんな相談ですか?急ぎ?」Bさん:「さあ、わかりません」

<面会の目的をはっきりさせる>
この場合、「面会したい人が誰でどんな目的か」が「院長の判断となる情報である」ことに注意しましょう。目的が認識されていない場合は、単なる通知です。院長の判断の基礎となる正確な情報を収集することが応対したBさんの仕事です。「お名前と、なぜ院長にお会いになりたいのでしょうか?」と尋ねましょう。曖昧な情報を伝えるだけではあなたは単なる呼び鈴にすぎません。呼び鈴の役目ではなく、判断材料を提供することが連絡の基本です。