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外国人社員のための “報連相”(8)相談:情報共有によるマネージメント

Sodan Information Sharing Management

(8)相談:情報共有によるマネージメント

Q:周りの人を巻き込んでしっかり仕事をしようと先輩からアドバイスを受けました。私の周りにいるのは上司、先輩、同僚、取引先などですが、私は新入社員なので、周りの人をどう巻き込むか全く分かりません。

A:ポイントは情報を共有することです。

これは人材派遣会社であった話です。A社には松本という女性スタッフが派遣されていましたが、派遣会社は彼女が頭の回転が速いとのフィードバックを聞いて喜びました。彼女がそばにいてくれてとても助かったと言われました。ところが、同じ松本さんがB社に派遣されたのですが、仕事が遅いとの苦情があった。どうしてでしょうか?派遣会社にとっては、A社とB社の経営の違いによるものと推測しやすいのですが、A社では、今日来た派遣社員であっても、指示の際には、業務の目的、背景、全体の状況等を説明します。情報が得られれば判断が可能になり、仕事をうまくこなすことができます。一方、B社は、適切な説明をせずに指示を出したのです。ただ「この期限前にこれをしてください」というだけで、情報がないと判断できません。だから、言われたことしかできないのは当然です。十分な情報提供をしないと、もちろん仕事がスムーズに進みません。「周囲の人々を巻き込む」とは、周りの人に助けてもらうことです。そのためには、情報を頻繁に共有することが重要です。

第3の父がしたことは情報管理


小林茂さんが書いた 「チーム・マネジメント」 という本には、3人の父親がいました。簡単にその話を紹介します。野外学習のために子どもたちを集めた野外学校での話です。子供たちはテントに滞在するために各々10人の「住宅」(疑似家族)にグループ分けされました。まず集会場でグループに分かれた。その過程で、靴がなくなってしまうこともあります。子供が他人の靴を履いてしまい、靴をなくした子供は今にも泣きだしそうでした。家長たる父親の対応は3つあります。
(1)自分で靴を探す。何百人もの子供がいたので、もちろん彼は靴を見つけることができませんでした。
(2)慌てて、子どもたちに靴を探し始めるように細かく指示しました。子供たちは他人の靴を探すことに興味がなく、探していないのに見つからないと言うだけでした。

情報共有をして考えてもらう

では3人目のお父さんは何をしたのでしょうか?まず、彼は落ち着いて子どもたちを集めました。そして、靴をなくした子に自分の靴の特徴を説明させます。残りの子どもたちも自由に質問できました。迷子になった靴の特徴を聞いたり、残された靴を見たりして情報を共有しました。次に父親はみんなに聞きました。「どうしましょうか?」

彼らは疑わしい家を捜索するか、あるいは全員が手分けして徹底的に捜索することになったのです。すると父親は、「用意してはじめ!」と合図し、子供たちはみんな捜索に駆け出しました。情報が共有されるにつれ、彼らの関心は高まり、熱狂的になりました。その結果、すぐに靴が見つかったのです


子供たちは満足感があり、幸せでした。靴をなくした子供もみんなに感謝しました。この事件で一気に家のチームワークが高まりました。3人目の父親は情報を通した経営をしたのです。マネジメントとは、他人に自分の意図を理解させることです。マネジメントは部下を持つ人だけのものではない。きちんと情報を提供することで、人をやる気にさせる力があります。「周囲の人々を巻き込む」ためには、若いスタッフ同士が直接会話をしながら情報を共有することが大切です。私たちは皆、理解し合いたいと思っています。私たちが意味を理解し、納得できるようになったら、私たちは自律的に動くようになります。