同僚、他の社員、部下などの従業員との連帯感を高める

コミュニケーションは双方向が鍵
ストーリーテリングと言うと話してが一歩通行に話すイメージがありますが、 こと従業員の間つまり会社におけるストーリーテリングは双方向の方が好ましい結果が生まれます。 連帯感を高めるためにはストーリーテリングは一方向ではいけません。 部下との連帯感を高めチーム力をアップするには上司が部下に対して話すだけではなく部下にも話してもらう必要があります。 部下の話を聞くことでその部下がどのようなことを考えているのか、どのような価値観があるのか分かります。それぞれの部下の興味関心に沿った課題やタスクを与えたり、やる気にさストーリーを聴かせたりできるのです。
例えばある部下が海外旅行が好きだったとします。それもインフラの整っていない発展途上国に興味があったとすれば、そうしたところへ出張をする機会があればその人にお願いすれば張り切って行ってくれるかもしれません。日頃から部下の話に耳を傾けることはとても大切です。
しかしいきなり尋ねても素直に心を開いてくれないかもしれません。 そこであなたが指導者であった場合あるいは上司であった場合、まず自分から話をしなければいけません。 その時にストーリーテリングの力を借りるのです。
部下が興味を持つストーリーテリングの中身
昔の武勇伝などを話しても部下は耳を傾けてくれません。芸能界の話題やオンラインゲームの話をしてもビジネスとは直接関係ありません。 ではどんな話をするのが良いのでしょうか。
- 自分の仕事に関わるモチベーションについて
- 自分が仕事をする上で大切にしていること
- 仕事を含めて人生を振り返って今まで下した重要な決断について
- 成功談だけでなく失敗や教訓について
- 誇りに思うこと後悔したことに関して
- 仕事をする上でのポリシーについて
こうしたことを話題にして興味を持ってもらえるように話をしましょう。
ストーリーテリングの構造
日本語に起承転結という言葉があるように西洋でも話の流れというものがあります。
まず構造をきちんと組み立てないとつまり順番がバラバラだと当然理解されません。 また筋道を立てて話したとしても中身が面白くなければ聞いてもらえません。 映画と同じようにクライマックスがありそれを乗り越えてどういう結果になったのか そういったハリウッドの映画のようなこ構成にして、聞いてる人を魅了しましょう。 また聞いてる人が話している人の立場になって状況を思い描けるようにするのが一つのコツです 。
ストーリーの構造についてはストーリーアークという表現がされます。このストーリーアークの構成は日本語の起承転結と同じように四つから成り立っています。
- 設定
- 展開
- 転機
- 結果(解決)
日本語の起承転結に近い構造に見えますが、転結の転は少し別の角度から見た、あるいは客観的に別の視点で改めて物事を語ることに対して、 ③の転機はあくまでもストーリーの流れに乗った展開の延長線上にあります。 まさに映画のクライマックスの場面です。 そうしたことから起承転結とは少し違います。
それぞれ四つのフェーズで聴き手を魅了することを話さなければいけません。
①設定
話の導入部分なのでどういう状況なのかいつどこで誰が何をしたのか聞き手に分かりやすく情報を伝えましょう。 話の中身が魅力的にあるいは想像できるようにするには状況描写も大切です。 「夏の暑い時期で空気はジメジメと湿っていましたそれなのに会場には窓もなく、小さな換気扇が一つ付いているだけでした」など。また色を使うことで聞いてる人 強制的に想像させることもできます。「真っ赤なバラの花を胸ポケットにさして・・・」など。
②展開
導入で場面の設定が分かりやすく相手に伝わったら、物語を展開させていきましょう。 次の転機に行くまでの間どのような問題が起こったのかどのような心の葛藤があったのか、そんなことをストーリーとして話しましょう。 ここでも聞いてる人に共感してもらえるような内容にすることが大切です。「講演開始の10分前になっても佐藤教授は会場に現れませんでした。先生に何度も電話したのですが繋がりません・・・会場には続々とお客さんが入ってきています」など。
③転機
ここではクライマックスです。いかにして危機を乗り越えたのか、 ドラマチックに話しましょう。 このフェーズに入る前に聞いてる人に質問してもいいかもしれません。 「あなたならこうした場合どうしますか?」 一方的に聞いてるだけでは つまらないと思う人もいるでしょう。 そこでこの転機でクライマックスの話をする前に聴衆に質問するのも一つのテクニックです。「なんと教授は日にちを間違えていたのです。 そこで急遽、 教授の自宅をオンラインで中継してリモートで話をしてもらうことにしました」など。
④結果(解決)
クライマックスの結果どういう結末になったのかそしてどういう教訓を得たのか、 そういったことをまとめて話しましょう。 ここでも状況描写が大切です。「佐藤教授が遅れたことの理由を正直に話しました。しかしそれは事前に教授に許可を取りました。先生にも体面というものがあるからです」 など。
次回はもう少し話の内容についてつまりストーリーテリングの中身について話をします。
“ビジネスに活用!ストーリーテリングの力(2):一方通行ではなく双方向で” に対して1件のコメントがあります。